何かと世間の話題になっている放送法関連の話です。
4月1日からNHK受信料をめぐる新たな仕組みが動き出すそうです。
自宅にテレビを置いていても、「ほとんど見ないから払わない」といって受信料の支払いを拒んでいた人も改正された受信規約が施行され、受信料未払い者に対して「支払いを免れた放送受信料に加え、その2倍に相当する額である「割増金」が課されることになったのです。
若者を中心にテレビ受信機をもたない、もっていたとしてもほとんどテレビ放送を見ない「テレビ離れ」が進んでいる中、新たに規定された「割増金」とはいったいどのようなものなのか調べてみました。
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最高裁判決で受信料制度は合憲
NHKの受信契約は、放送法64条1項によって義務付けられています。
2017年にテレビを置く人に受信契約を義務付けた放送法の規定は合憲であると最高裁で判断されているのです。
そもそもなぜ受信料を払うのか?
NHKの受信契約は、放送法64条1項にNHKを受信することのできる受信設備を設置した者はNHKと受信契約を結ばなければいけないと規定されています。
すなわち、テレビを設置した者にとって受信契約を結んで受信料を支払うことは法律に規定された義務なのです。
NHKは国民が支払う受信料によって運営されていますが、NHKの調べでは約2割の世帯が未払いの状態だそうです。
ホテルなど事業所に設置してあるテレビの受信契約はどうなるのか
ホテルなど複数の受信機を設置している事業者に対してはこのようになっています。
事業所など、住居以外の場所に設置するテレビ等の受信機については、受信機の設置場所ごとに受信契約が必要です。この場合の設置場所の単位は、原則として部屋ごとになります。したがって、ホテルなどでは、受信機のある部屋ごとに受信契約をいただくことになります。
NHKよくある質問集
なお、講堂やホール、デパート売場、大きな事務室など、広大な区画を有する場所に2台以上の受信機が設置されている場合の契約は、部屋に準ずるものを単位として取り扱うことになりますが(放送受信規約第2条第4項)、詳しくは最寄りの営業センター・営業部にお問い合わせください。
引っ越しのこの時期とNHKの訪問員
私が上京して一人暮らしを始めた時にすぐにNHKの訪問員がやってきました。
もしかしたら引っ越しとかの情報は常に何らかの方法でウォッチをしているのかもしれません。
その時はまだテレビを持っていなかったので、訪問員に見てもらい手続きの必要はありませんでした。
数か月後にテレビを買った時はたまたまですが、また訪問員が来られて手続きをしました。
ただ私が某米軍基地のそばに住んでいたので電波の関係上自動的に受信料の割引がされました。
今の自宅に引っ越してきた時にテレビを買い替えてBS放送のチューナーも購入しました。
たぶんそれでわかるんでしょうね。
数日後にはNHKの方がBSの受信料の追加契約でやってきました。
単純な未払いの場合「3倍」が求められることに
今回、新設されたのが「割増金」制度です。
新規約の12条には、「不正な手段により放送受信料の支払いを免れたときは、当該放送受信契約者に対し、支払いを免れた放送受信料に加え、その2倍に相当する額である割増金を請求することができる」と明記されています。
単純な未払いの場合、「3倍」になるそうです。
「受信機設置の翌々月の末日まで」という期限についても今回の規約改定で明文化されました。
受信料を不正に支払っていない人に対してより厳しく支払いを求めることができるようになったのです。
受信料値下げとセットで「アメとムチ」はうまくいくか
NHKに対して寄せられた意見をNHKが発表しています。
- 「国民を脅すようなやり方で強制的に受信料をとっても、さらに反発を受けるのではないか」
- 「割増金が2倍になるまでの移行期間を設けるべきではないか」
- 「ある種の『罰金』と捉えられかねない危うさがある。安易な運用によって、視聴者のテレビ離れ、さらには放送制度全般に対する信頼を損なうことになれば本末転倒だ 」
などさまざまな意見が見受けられます。
これらの意見に対しNHKは、
- 「NHKの価値や受信料制度の意義に共感していただき、納得してお手続きやお支払いをいただくという、これまでのNHKの方針に変わりはない」
- 「丁寧な説明に基づき、公平負担に取り組んでまいりたい」
今年10月からは、地上契約・衛星契約ともに受信料が1割値下げされることも発表しています。
地上契約は月額1,100円(125円値下げ)、衛星契約は月額1,950円(220円値下げ)に変更されます。
アメとムチの「ムチ」といえる割増金制度が余計にテレビ離れを促すものではなく、「受信料の公平性の確保」のために機能するかNHKの運用が注目されます。
まとめ
テレビ放送をめぐる環境はインターネットの普及によって、大きな変化が起きています。
NHKプラスやTVerといった放送番組のネット同時配信やアーカイブ配信も普及してきました。
今後若い人たちを中心にテレビ受信機で放送番組を見ない人が増える可能性も高く、テレビを置く人に受信契約を義務付けているNHKの受信料をどうするのかということも論点になりそうです。