1+1=2って本当?っていうことでブログを書きましたが、
今回は2+3=5を前提として「=」イコールの意味を考えてみましょう。
「=」イコールとは?
「=」イコールとは等号の、等号の左右が等価であることを表します。
等号で結ばれた数式を「等式」と呼びます。
これが分かっていれば、この問題は解けますね。
17x+7y=2023を解いてみよう!(x,yは整数)
いわゆる不定方程式と呼ばれるものです。
不定方程式はいくつもの解き方があります。
この不定方程式は中学受験でも出題されますから小学生でも工夫をすれば解くことができます。
では、この問題を小学生用と中学生向けにアレンジしてみます。
小学生向け
【問題】
x,yが1より大きい整数の時、17x+7y=2023をみたす、xとyの組み合わせを3つ答えなさい。
2023は7×17×17と因数分解ができます。
そうするとxに7を入れたらy=272、X=14の時y=255、x=21の時y=238と3つ組み合わせができました。
小学生ならこれでも十分ですが、中学生向けのこの問題はどうですか?
中学生向け
【問題】
x,yが整数の時、17x+7y=2023をみたすxとyをそれぞれtを使って答えなさい。
算数や数学で分配法則「a×(b+c)=ab+ac」や結合法則「ab+ac=a×(b+c)」を習いましたね。
結合法則「ab+ac=a×(b+c)」の意味とは、共通する素因数があればかっこでくくれるというものですが、
もう一つの意味があります。
aと(b+c)のようにかけ算で表せるということは、左側にaや(b+c)の倍数があるということです。
これを使うと、xは7の倍数でないといけないし、yは17の倍数でないと=が成立しません。
x=7t、y=17sとすれば、17*7t+7*17s=7×17×17
17*7(t+s)=7×17×17 ∴t+s=17 s=17-t
よってx=7t、y=17(17-t)と表せます。
t=1,2,3の場合が小学生向けの問題の答えになっていますね。
さいごに
じつはこの問題のおおもとは2023年の金沢大学の問題でした。
大学入試の問題といえど、「=」の本当の意味を理解していれば、不定方程式の色々な解き方を知らなくても小中学生の知識の範囲内でも解くことができるのです。
解き方を覚えるのでなく、原理原則とその意味をしっかり理解する勉強をしましょう。