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25年前の開成の難問が今や標準問題になっている!

休憩時間にふとPCの画面を見ると、

25年前の開成の難問が今や「正解できないと落ちる」標準問題に…中学受験は親世代とはこんなにも違う

というタイトルのPRESIDENT Onlineの記事を目にしました。

文章問題の最後のニュートン算(複数の変化量を扱う問題)が昔は難問の単元でしたが、今では標準問題レベルになっています。

記事の中では開成中学の1996年(今から27年前)の算数の問題を引用しています。

この記事の内容を少し深堀りしてみます。

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目次

開成の難問が25年で標準問題に

近年、中学受験の裾野が広がっています。受験人口が増えれば、必然的に入試選考も厳しくなり、結果として問題が難化する傾向があります。

また、たとえばある中学が新たな問題を出題すると、塾はその対策をするため、テキストで習う範囲も増えてきています。最近は、受験生の親御さんが中学受験経験者という家庭も増えていますが、かつて親世代が学んだ30年前と比べると、求められる知識量は多くなっていると思います。

長方形を折り曲げてできた図形で、相似な直角三角形を見つけることがポイントですが、当時は、「こういう相似の探し方があるのか」と驚嘆したユニークな問題だったそうです。

(1)BE=(21-3)×4/9=8cm

(2)IC=30-5-6=19、IK=19×5/4=95/4cm

(3)KJ=9/4、FJ=9/4×4/3=3=DF、CF=18

□EGJF:□EBCF=13+3:8+18=16:26=8:13

三角形の比の対応を見間違えないことと、(3)は面積比を出すのに上底と下底の和を求めればいいことに気づけるかですね。

洗足学園2023年の問題

開成の問題とよく似た問題というか、ほぼ踏襲していますね。

AB=18cm、AE=12×5/4=15cm

ED=3cm、DF=3×4/3=4cm、FC=14cm

DF:FC=4:14=2:7

答え 2:7

この問題は大問2の小問集合4つのうちの1つなので落とせない問題です。

かつてトップ校で出された「難しい」問題が、今では受験生なら解けなくてはいけない標準的な問題となっています。

ちなみに2023年の洗足学園の問題は、【中学入試2023 洗足学園】問4速さの良問です。で取り上げています。

考える力をみる問題へ

この5、6年ほどは問題のレベルが難化するというよりは、「考える力」をみる方向に出題の仕方が変わってきたそうです。

記事の中では2022年の開成の問題から問3を紹介しています。

2×7マスの暗号を作るという題材で、独自の条件が設定されています。

問題自体は、場合の数でそこまで難しくないのですが、問われていることを読み解く力が求められます。

このように、場面設定や条件がユニークだったり、会話文形式の問題文に穴埋めをするなど出題方法をアレンジしたりしているものが増えてきたのが現状です。

開成などのトップ校だけでなく中学入試全体的な傾向で、今の大学入試改革の流れとも共通します。

以前こんな記事を書いています。

中学入試の問題では知識を問われるだけではなく、どのように考えていくのか思考力を問う問題が増えてきていると言われています。

知識だけならそれこそインターネット検索で手軽に手に入るようになりましたのでこれからの時代は、自分で考え、判断するために自分で問題を解決できる力、思考力が重視されるようになってきたことが背景に思われます。

そんな受験算数の「思考力」問題にどう対応したらいいのかについて書います。

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さいごに

中学受験の問題もTOEICと同じで塾が対策をするので過去の難問が標準問題になってしまうのは当然の流れかもしれません。

中堅校までの算数は塾のテキストの典型問題をマスターすることです。

難関校の算数に対しては、問題の意図を把握し、習ったことをどう当てはめたらいいかを考える、そんな力が求められているようです。

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