「終電ギリギリまで残業しているのに仕事が終わらない人」が、「必ず定時で帰るのに成績No.1の人」に変わるためには、どうしたらいいのでしょうか?
そんな悩みへの実践的な解決策が、
『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』
で見事に解説されています。
著者は、北の達人コーポレーション(東証プライム上場)社長・木下勝寿氏です。
時間最短化、成果最大化の法則
Nスタ水曜日のコメンテーターの秋元氏も推薦したい本として紹介しています。
この本は私も以前読んだことがあります。
受験生やこの4月からの新社会人においてもいい気づきのある本だと思います。
もちろんそうでない人にも。
壁にぶち当たったときの「一流」の発想法
秋元さんいわく、
(世間一般に)スポーツ選手や起業家、クリエイターなど、「一流」と呼ばれる人は、非常にストイックな印象がありますが、ストイックな人は、自分自身を「ストイック」とは感じていないと思います。
私もこれまでさまざまな経営者にお会いしてきましたが、共通する考え方としては、「目の前の壁」の捉え方だと思います。
『時間最短化・成果最大化の法則』の中に、「壁は乗り越えられる高さでしか現れない法則」があります。
大きなトラブルが発生するなど、乗り越えるのが到底難しそうな壁が目の前に現れたとき、一流の人はどんな捉え方をするか? というテーマですが、木下社長は、「壁はその人が乗り越えられる高さで現れる。
なぜなら壁の高さは、あなたと社会との相対性で決まるからだ」と綴っています。
ちょっと精神論的かもしれませんが、
神様は乗り越えられない壁は与えない
と言われていることに通じますね。
「壁」ではなく「一段が異常に高い階段」
さらに、木下社長は、壁を登るときのマインドについて、こう書かれています。
「実は壁に見えていたものは、一段が異常に高い階段なのだ。
だから、今まで階段を登ってきたような足の運びでは絶対に登れない。
おもいっきりジャンプしたり、ロープを使ったり、誰かに支えてもらったりして、よじ登らなければならない。
そして、登ってみて気づくのは、それは壁ではなく階段の一段だったということだ。」
ストイックな人は、このように、ポジティブな発想の転換がうまいのだと思います。
だから結局のところ、「いかに目の前のことを楽しめるか」に尽きるのかもしれません。
誰でも、好きなことなら夢中になって、許されるなら無限にやっていられるはずです。
ゲーム好きな人は、寝食忘れてゲームに没頭します。
その状態を、どうすれば仕事や勉強でつくるのか?
を考えてみるといいということですね。
「自己効力感」が仕事のワクワクを生む
このようなポジティブな考え方をするには、どこから始めたらいいかについては、
「自己効力感」を上げること。
つまり、「自分の努力が仕事の結果につながっている」という実感がとても大事だと思います。
「やらされ感」がある限り、仕事に「ワクワク」は訪れません。
上司の指示をやるにしても、ただいわれたとおりこなすのではなく、日々のルーティンワークを仕組み化し、上司にいわれたら5分でアウトプットを返せるようにする。
そういうふうに一つひとつの仕事の目標を、自分で決めるのが大事だと思います。
上司が決めた目標をそのままやるのではなく、「私はこれを達成するぞ」と、自分と約束をするのです。
木下社長も、「三流は壁を避ける。二流は壁を乗り越える。一流は壁を楽しむ」という言葉を紹介されていましたが、まさにそのとおりだと思います。
さいごに
勉強がつまらないなと思っている受験生。
雑用ばかりで仕事がつまらないなと思っている新入社員や若い人たちに読んでほしいと思うところばかりです。
なにか1つでもいい、とことん突き詰めてみる。
そんな気持ちの持ちようが、「楽しめるかどうか」なのでしょうね。