ブログを読んでいたらある家族の話。
GWに家族でおでかけして、中学年のお子様と観覧車に乗ったそうです。
夜に帰宅したらあとは風呂・寝るだけの状態でしたが、奥様からお子さんにこんな課題が出されたそうです。
『せっかく観覧車に乗ったのだから、明日朝起きたら取り組もうね。』
その問題とは観覧車を題材にした算数の問題です。
よく私も遊びに絡めた問題を息子に出したものです。
どうやらお父さんと以前に解いたことのある桜蔭の問題だったそうですが、同じようなことをみなさんするんだなあと思いました。
ちなみにお子さんはまだ中学年なので大問のうち(1)のみです。
私も昔、解いたことのある問題でしたがなかなか注意力を要する問題で、当時は苦労して大問全て解いた記憶のある問題でした。
ということで、その問題を紹介します。
この問題は問題の構造さえ見ぬけたらあとは計算問題です。
この問題を5分で全問解けたら、力があると思っていいです。
算数問5観覧車問題
この問題は、周期算、時計算と植木算の考え方を使う問題です。
前の問題をどうヒントに生かすかを考えないとはまってしまう問題です。
問題
解説
まずこのようにゴンドラが64台と大きな数の時は、小さな数で実験することをお勧めします。
これをみると8の周期であること。
1が真上に来るときはちょうど1周の半分の時間であることが分かります。
(1)この問題はひっかけがあります。ゴンドラを受ける側と渡す側の2つあることです。
90÷64=1あまり26、90+64=154 したがって26組目と154組目
(2)(1)で90組目が入れ替わる組を求めているのでそれを使って解いてもいいのですが、
観覧車を最初に動かし始めてからの時間を聞いているので、たとえば3の人が真上にいくときに1が3に来ている時です。
つまり1を起点としてかんがえれば(3-1)+4=6だけ進むことを利用して(90-1)+32=121
20×121/64=37と52/64分。52/64×60=48と3/4秒。
こたえ 37分48と3/4秒
(3)①土日は17:48-9:00=8:48→528秒、平日17:48-10:30=7:18→438秒
17:48分になった段階で最後の組がゴンドラを降りて後ろには誰もいないということは、最後の組が乗って1周するまでに後は空のゴンドラで運行するということ。つまり上の図から7つの空のゴンドラを運行したということです。
それを考えれば、求める組を□としたら
土日祝日は20×(□+63)/64≦528 □≦1626.6より1626組
平日は20×(□+63)/64≦438 □≦1338.6より1338組
②2/1(土)9:00からスタート。
2/9(日)まで9942組。2/10:14532組、2/11(祝):16158組、2/12:17496組、
2/13:18834組、2/14(金):20172組
したがって20000組は20000-18834=1166組
答え 2/14、1166組
さいごに
この問題が出題された2014年は大問5問構成でしたが2018年から大問4つを50分で解く構成になっています。
算数の出題も質・量ともに女子最難関を誇り、女子校の算数では別格の難しさで男子御三家に匹敵するかそれ以上の問題が出題されることもあります。
生半可な実力では太刀打ちできないです。
この問題は丁寧に解く注意力が求められています。
かといって、(2)は90組が真上に来るまでの時間と、1組から90組までの運行時間と別々で考えると間違えやすいです。
どのように考えたらいいのかの全体構造の把握力が求められている問題でした。
それは(3)も同じです。
その構造が見えたらあとは計算問題ですから5分ぐらいで解ける問題ですが、その構造が見えないとはまる問題でした。
昔の私はその構造が見えなかったので後者でした(^^♪