オリックスの中嶋監督は21年から1軍監督に就任し、昨年までのリーグ連覇、22年の日本一と黄金期を築きました。
今季はリーグ5位に終わりましたが、主力にけが人が相次いだチーム事情やこれまでの功績を評価され、9月上旬に続投要請を受けるも
「形として3連覇して一つの時代と言ったらおかしいですけど、新しいことを始める時に新しい人が始めるべきだし」
と退任することになりました。
退任の本当の理由は
中嶋監督は、今季、チーム内で全力疾走を怠るなど「慣れ」の空気があったと明かしました。
「今まで通りやったとしても人って慣れるじゃないですか。慣れの方が今年は多く、より強く出てしまったのかなと思いますね。全力疾走であり、攻守交代であり、そこだけはしっかりやってくれと。本当に最下位からのスタートだったんでね。最下位のチームがそれをできないっていうんだったらおかしい話であり、勝ったチームがやらんでいいのかってなった時にどれだけ言っても、それが改善されなかった部分がもう、慣れという部分だと思う。きょう最後のところでヘッドがもう一回お願いした時に今日みたいな事ができるわけですよね。なぜできなくなったのか。CSファイナルのゲームだったとか日本シリーズのゲームだったとかならやるわけじゃないですか。1年間通してやるっていうのが最低限の約束をしていたんですけど、そこに関しての薄さが出たというか、どんだけ言ったところで言ってもやれないなら、言ってないのと一緒なんで、そこに関しては慣れなのかなと思いますね」
新庄監督のコメント
「中嶋さんのコメント、見ましたけど、そういう気持ちもすごくわかる。確かにこの3年間、オリックスの選手たちを見て、走塁にしても『ちょっと抜いてるな』っていうところも見えた。(理由は)それだけじゃないと思いますけど。内部の色々(も)あったと思います。それは球団も要請(をする)、もう1年、2年でもやってほしいと」と口にした。
新庄監督は、2年連続最下位から2位と躍進した今季のファイターズに同じような「慣れ」の雰囲気があるかを問われると「今はないです」と即答したそうです。
一方で
「それが3連覇していたら、分からない。そこですよ、問題は。今(日本ハム)は、登っているから。登って優勝を経験したら、1軍で活躍して給料が上がったら、天狗になる選手は結構いる。それでガタンと(成績が)落ちる選手を何人も見てきたので。一流になればなるほど謙虚に、努力をさらにする」
10年日ハムの監督をした栗山監督の時は?
栗山監督も10年日ハム監督やってたけど、最後の3年程は負け試合濃厚になるとベンチでふんぞり返ってる選手がいたり、全力疾走しなかったり空気も緩かったですからね。
新庄監督に変わってからは、手を抜く選手が一番嫌いと公言されてますしそういう選手は容赦なく二軍にと徹底してますから、定期的な血の入れ替えは必要ですね。
慣れの怖さとは?
「慣れの怖さ」というのは、人が長く続けていることに慣れることで、無意識のうちに注意を怠り、ミスやトラブルを引き起こすリスクが高まることを指します。
以下のような状況で、慣れは危険を伴うことがあります。
- 安全に対する油断
- 新しい視点を失う
- 変化に対する鈍感さ
- 自己成長の停滞
安全に対する油断
長く同じ仕事や作業をしていると、最初は慎重に取り組んでいたことでも、次第に「これくらいなら大丈夫だろう」と油断が生まれます。特に、危険を伴う作業や運転などでは、注意が散漫になると事故の原因になります。
新しい視点を失う
慣れている仕事や状況に対して、常に同じ方法や考え方で取り組むことで、改善の機会や新しい発見を見逃してしまうことがあります。イノベーションが必要な場面でも、慣れた方法に固執することで、進歩が妨げられることがあります。
変化に対する鈍感さ
慣れは変化に対する感度を鈍らせることがあります。環境やルール、技術が変わっても、それに気づかず、以前の方法を続けてしまうことで、時代に遅れたり、他者との競争で不利な立場に立たされることがあります。
自己成長の停滞
慣れてしまうと、挑戦する機会が減り、自己成長が停滞します。新しいことを学んだり、新しいスキルを身につける意欲が低下し、自分の成長を妨げることがあります。
対策として
- 定期的な振り返りと自己評価
- 新しい挑戦を受け入れる
- フィードバックを受け入れる
定期的な振り返りと自己評価
自分のやり方や考え方が固定化していないかを見直すことが大切です。
新しい挑戦を受け入れる
慣れていることからあえて離れて、新しい仕事や課題に挑戦することで、自分の視野を広げることができます。
フィードバックを受け入れる
他者からのフィードバックを積極的に取り入れ、改善点を見つけていく姿勢を持つことが重要です。
さいごに
「慣れ」は安心感や効率性をもたらしますが、常にその裏に潜むリスクを認識し、意識的に注意を払うことが求められます。
中嶋監督は、来年以降のオリックスのことを考えての勇退ですね。
おつかれさまでした。