会話が苦手な人は、リアクションがなかったり薄かったりします。
今回は、松橋良紀氏の著書「聞き方の一流、二流、三流」から一部を抜粋・編集して紹介します。
「一流は、ハ行を使いこなす。 驚きを示す相づちを使いこなせたら、 心をわしづかみ。」
三流は、相づちを返さず、二流は、ワンパターンで返し、一流は、どう反応する?
リアクションのサイン
リアクションのサインには3つの情報があります。
・言葉の情報
・音声の情報
・視覚の情報
聞いているときに、どんな相づち言葉を返していますか?
そのときの声の大きさ、声の高さ、声色などはどうなっていますか?
表情や身振り手振りはどうしていますか?
感力がある人と、共感力がない人の違い
この「3つの組み合わせ」が、共感力がある人と、共感力がない人の違いをつくります。
共感スキルで大きな要素の一つが相づちです。
会話が苦手な人たちは、単調な相づちしか使いません。
「はい」、「ええ」、「そうですか」、「そうなんですか」
この4つだけという人が多いです。
そんな相づちばかりだと、相手にしてみれば、自分に興味があると思えないのは当然です。
相づち言葉が単調な人は、声の出し方もワンパターンです。
同じ声の大きさ、高さ、声色で相づちを打ち続けます。
さらに表情を一切変えることもなく、うなずくこともしなかったら、「興味がないから話さないでくれ」というメッセージを送っているのと同じです。
相づちのバリエーション
一流は、相づちのバリエーションが豊富だそうです。
相づち言葉には次のような種類があります。
●話を聞いていることを示す相づち
「はい」「ええ」「はあ」「はあはあ」「そうですか」「そうなんですね」「承知しました」
●同調や同意を示す相づち
「まったくです」「いいですね」「私もそう思います」「ごもっともです」「当然だと思います」
●話を積極的に促す相づち
「ええ、ええ、それで?」「それから?」「と、言いますと?」「具体的には?」
●驚きを示す相づち
「はぁ~!」「へえ~!」「ほお~!」「ひえ~!」「ひゃ~!」「ほんとですか~!」「びっ くり!」「え~!」「なんと!」「あら…!」「うわあ~!」「それは存じませんでした!」
特に驚きを示す相づちは「ハ行」が使いやすい。
一流は、このような相づち言葉を組み合わせてバリエーション豊かなリアクションをします。
そうすることで、どんな相手にも「もっと話したい!」と思ってもらえます。
あいづちの「さしすせそ」
あいづちの奥深さ。
いやー、知りませんでした。
そしてあいづちの「さしすせそ」があるって知ってました?
調味料の「さしすせそ」は有名ですが、相槌の「さしすせそ」は初めて聞きました。
ただ頷くだけでは「聞き上手」とはいえません。
会話が盛り上がらないと悩む人の共通点は、「相手の話を聞くのが下手」というだそうです。
よく「相手の話を聞くのが好き、得意」などと自称する男性がいますが、ただ頷いているだけで、
聞き上手とは決していえない人がほとんどです。
頷いているだけで女性が気持ちよく話をしてくれると考えるのは大きな間違い。
聞き上手とは、聞き出し上手なのです。
相手が話題にストレスなく気がついたら、話が盛り上がっているくらい聞き出す必要があります。
初対面のときには相手の好きなことを中心に聞くことがおすすめです。
趣味や食べ物の話を広げるための質問をいくつか用意しておきます。
相手に質問をして出てきた答えに対して、自分が思っているよりも少しオーバーにリアクションをすること。
相手の感情や使っているワードを反復して、リアクションすると特に効果的です。
そこであいづちの「さしすせそ」は誰に対しても効果的だそうです。
今すぐにでもお子さんに使える「さしすせそ」です。
<さ> さすが!
<し> 知らなかった!
<す> すごいね!
<せ> センスいいな!
<そ> そうなんだ!
さらに相手の会話に対して共感をすること。
感情ワードの反復などもリアクションから共感を伝えることができます。
承認や賞賛をするためにあいづちの「さしすせそ」の活用はいいかもしれませんね。

聞き方の一流、二流、三流