若干22歳の諸沢莉乃さんが「ココイチFCの新社長」になるまでを、以前、日曜日の「Mr.サンデー」で紹介していました。
受験失敗しても「おめでとう」秘密は母の「超ポジティブ」子育て術。
そこにあるのは、
「みんながハッピーに」母のまねをして「人助け」
諸沢莉乃(もろさわ りの)さんの経歴
株式会社スカイクレイパー社長。秋田県出身。
2017年、アルバイトとして入社(当時高校1年生)。
高校卒業後にはボランティアを経て、改めてスカイクレイパーに入社。
2021年、全国の「ココイチ」で当時15人しかいなかった接客のスペシャリストに認定。
20歳の時に次期社長への打診があり、その理由について創業者で社長の西牧大輔は
「社長になってもらった人を信用するより、信用できる人に社長になってもらう」
と述べている
2024年5月1日付で正式に社長に就任。
諸沢莉乃さんがよくわかる動画
母親の子育て術
なぜそんな彼女が、社長にまで登り詰めることができたのか?
どうやらそのルーツは母親の子育て術にあったらしいです。
お母さんは老人ホームで働いていて、老人ホームに行って、そこのおじいちゃん、おばあちゃんに遊んでもらってたりしていたそうです。
そんな時、介護職だった母は必ず、幼い彼女の手を取り
「おじいちゃん、おばあちゃんに会ったら、必ず目を合わせてごあいさつするのよ」
と教えていたそうです。
礼儀にはすごく厳しく、「絶対に目を見てあいさつしなさい」と会う前に言われていたのです。
ある日、母が何かに気づいたのか走っていったことがあった。
見ると、そこでは高齢の女性が両手に重い荷物持っていた。
すると母は「大丈夫ですか、階段の上までお持ちしましょう」とすかさず声を掛けて女性を助けたという。
かっこいいなと思って。母がやっていたこと。感動したんですね、初めてそういう人見たんで。
その数日後、諸沢社長は、同じ集合住宅の同じ棟に住む高齢の女性が両手に大きな袋を抱えているのを見かけ、早速母のまねをして、荷物を持ち、女性を部屋まで送った。
その後、女性は諸沢社長の部屋を訪ね、お礼にと赤飯を持ってきてくれた。
そのやりとりを見ていた母は、「よかったね。きっと、すごく嬉しかったんだと思うよ」と、我が事のように喜んでくれたという。
私は母がやってることを「かっこいいな」と思って。
それを真似してやっただけなのに、お赤飯もらえて、父と母に褒められて、みんなハッピーになるなって。
一方、学校の成績は振るわなかったという。
成績は最悪だったがそんな時も、母は「あら、すごくいいじゃない!頑張ったのね」と褒めてくれた。
5段階評価よりも(母は)先生からのコメントを見るんですよ。
「莉乃はいつも明るいんだね」とか、そういうプラスなことしか言われたことないです。
いつも母の背中を見ていた彼女の成績表には
「友だちに対して温かい気持ちで接し、親切にすることができました」
「みんなの立場になって、考えていく力がさらに高まり」
などの言葉が並んでいた。
家庭からの連絡欄を見ると、母もまた「娘の良さが学校でも出せていることに安心しました」と、根っからのポジティブシンキングだった。
その極めつきが、中学3年の三者面談だった。
「お母さんもご存じのように、今回のテストはですね…」
と、先生が言いかけたところ、
母は
「いや、先生。前回は(100点満点で)6点だったけど今回は8点じゃないですか。2点も上がった。莉乃、よく頑張ったね!」
と言ったという。
さいごに
以前の職場の最寄り駅の近くに、彼女がアルバイトしていた店舗があり、実は1度だけ行ったことがあります。
なんか表情、動きといった対応が違う子だなと思っていましたが、最近の報道を見て納得でした。
このエピソードを聞いたら、キーワードは、「まね」ですね。
高校生の時にココイチでアルバイトを始めた頃は、目の前のことしかできず、周りが目に入らない。
あいさつはできて元気はいいけど、手が動かない。
なんて言われていたそうです。
そこで、「先輩のまねをしてみよう」とまねから入っていくことで変わったそうです。
たしかに社長となった今でも店舗に入った時の目線の動き。
手を動かしながらも周りを見ている。
明らかに動きが違っていました。
まねから入る。
どんなことでも基本ですね。