算数から数学への橋渡しとなる本の紹介(その2)ですが、
私が息子の中学受験の伴走をしようと決めたきっかけになった本です。
これまでアメブロでアメ限記事にしていたので、公開記事にするのは今回が初めてです。
(隠すほどの内容でもないのでなんでアメ限記事にしていたのか理由は分からないのですが、せっかくなので)
Deepな算数の世界へようこそ 数学を知る大人の眼から算数ならではの解法を楽しもう
という触れ込みの、算数MANIA です。
著者は初代算数仮面、 弐代目算数仮面
この本を知っている方は本の名の通り相当マニアだと思います。
私が息子の中学受験の伴走をしようと決めたきっかけ
実はこの本、私が息子の中学受験の伴走をしようと決めたきっかけになった本です。
息子が小3の2月にこの本を本屋の数学書のコーナーででたまたま見つけました。
手に取ってみると算数をもとに数学への橋渡し的な本になっていたので、面白そうだと思って買ってみました。
読み進めると373ページとかなり厚いのですが面白くて一気に読み進めました。
初めて受験算数も面白そうだなと感じたのででした。
私の中学受験
わたしは小学5年生まで中学受験とは無縁の世界でした。
学校のソフトボールチームでエースだったので毎日ピッチング練習に明け暮れていました。
6年生になるタイミングで広島の小学校へ転向することになりました。
広島は中学受験熱が高いということを親が聞きつけて転校早々、塾通いが始まりました。
学校の算数の勉強しかしたことない自分にとっては、もうすでに受験算数を1周している周りとは明らかな差があり、「つるかめ算」すら知りませんでした。
自分なりには親の期待に応えるためにも勉強を頑張りましたが、当時の私はどんなに頑張っても算数は偏差値55近辺。
可もなく不可もなくといったところで当然ながら実質記念受験。
結果は推して知るべしでした。
だから自分にとっては「受験算数」は苦い思い出なのです。
そして、息子との塾なし朝勉強が始まった
翌月の3月に今通っている学校の部活見学会が行われることを何かで知り、そこに鉄研があるので息子を誘ってみました。
その時までは息子に中学受験をさせるつもりはなくて、鉄道が好きだった息子にこんな世界もあるよって見せるつもりだけでした。
見学後に、
「この学校に通ってみたい」
と言いだしました。
それまでの息子は、何をやっても中途半端に終わっていたので、本人の本気度を確かめるために
「1年間は塾なしで一緒に勉強する」
ことを条件にしたのです。
それができたなら、塾なしで私立中学に合格は難しいだろうなと思っていたので、その際は塾に通わせようと考えていました。
それは一方で、私も受験算数を一から勉強するということを意味していました。
ただ私も、これをきっかけにかつて全くできなかった受験算数を克服したいなと思ったのです。
市販の問題集と四谷の予習シリーズを買ってきました。
毎日課題を出して、夜の時間で自分でその課題の問題を解いて、翌朝に説明できるようにした日々でした。
一番私が理解に苦労したのは、旅人算です。
具体的な数字を使った問題は理解しやすいのですが、比が絡んでくるとなんで具体的な数字がないのに解けるんだろうか?と理解に苦しみました。
ちなみにこの朝勉は、2017年3月から2020年2月までの受験が終わるまで約1000日続けました。
こちらのアメブロに記載しています。
中学受験勉強開始〜受験まで986日 | らふわく~Life&laugh work~算数・数学・趣味
<<目次>>
以下のテーマで展開されています。
どれも面白そうなテーマですよね。
- 円周率の研究~πは3ではない
- ベクトルの回転~回れ大車輪
- 図形の回転~バック転キックとローリングソバット
- 定点の通過~ローリングソバットの使い手
- 光と影~リングを照らすスポットライト
- 反射~電光石火のロープワーク攻撃
- 正方形・正三角形・ルーローの三角形
- 正五角形
- 正四面体・立方体・正八面体
- 正12面体・正20面体
- 球面
- 空間内の位置関係
- 数論編・序論
- 剰余
- 互いに素
- フィボナッチ数
- パスカルの三角形
- 規則性・周期性
- 正三角形による平面充填
- ゲーム・パズル
- カードシャッフル
- 周回運動とダイヤグラム
- 相対的な位置関係
- 逆比
私が数学好きになったできごと
実はこの問題は私が数学を勉強するきっかけとなった問題なんです。
一度は見たことのある問題なのでは?
受験を終えた6年生のの2月にこの問題を友達から出されました。
出題をしてきた友達は塾は違いましたが、見事に合格を勝ち得ていて、この問題解けるか?
みたいな感じの言い方でした。
悔しかったのでその問題にチャレンジしてみましたが、全く解けません。
補助線ひけても長さが計算出来ない。
塾の先生にも聞きました。
そしたら、
「ルートを習わないと解けないよ。それまでのお楽しみね。」
と言って教えてもらえませんでした。
この問題を解いてみたい、そのルートとはなんだ?
から、自分で数学の参考書を買って数学の勉強を始めました。
3月の1ヶ月はやることないからひたすら中1の数学を勉強。
けど中1、2年の分野ではルートは出てきませんでした。
3年生の2次方程式の分野でルートと出会えた時は感激ものでした。
これだ!と。
ルートさえ身につければ考え方は瞬殺の問題でした。
(30°定規が1:2:√3≒1.732さえ与えられれば、対称性を利用して小学生でも解けます。)
あとはそのまま勉強を進めて中1の間に3年生まで終わらせ、一気に数学が得意科目になりました。
これには後日談があり、
この問題を初等幾何以外の方法で解けないかな?
座標軸を取り入れてベクトルや微積を使って解けないかな?
と興味が広がり、それでさらに勉強するきっかけにもなりました。
さいごに
たまたま本屋さんで見つけた、算数MANIA との出会いが、苦手意識のあった受験算数を克服することにつながりました。
そして今でも、こうして趣味の1つとして受験算数や数学のブログを書いています。
だからこの 算数MANIA と図形問題は私にとってとても思い出深い問題です。
いたってシンプルな図形問題なのですが、何がきっかけになるかわかりませんね。
算数MANIA