今回は雙葉中学校です。
雙葉中学校の算数
算数は50分で大問5つ、小問数で12問でした。
1問にかけられる時間は4分です。
問題は例年と同様、塾のテキストで習うような典型問題をベースにした標準レベル問題です。塾の模擬試験で出題されるような問題です。
雙葉的王道とも言える傾向、それは“丁寧に堅実に”というもの。
どんなにひらめき・直感・着眼点が鋭くても、作業・処理が大雑把な生徒は高得点が望めない算数です。
問4 水量の問題
今年度の入試で差がついたと思われる問4。この問題は問題文を「算数語」へどのように変換したらいいかを考えるのにいい問題です。
https://laughwaku.com/shikourilyoku/
(1)Aの水そうを基準にするとA:B=27:18=3:2
答え3:2
比べる基準をそろえないと比べられません。ちょうどAをベースにBの高さを表す条件が書いてあるので、それをBの高さと読み替えます。
A,Bともに同じ水の量を入れていることから、14分後にBからあふれ、その4分後にAの水槽ベースでBの高さまで水が入るから、Bの水槽は18分でいっぱいになる。だからA:B=27:18=3:2と出したらたまたま答えは同じですがこれは違いますよね。最初の14分間でAにも水は入れていますよ。(2)の問題に関係します。
(2)Aは27分でいっぱいになる。Bだけでは32分(=14+18)でいっぱいになる。(1)からAとBの底面積の比はA:B=27/3:32/2=9:16
求めるのは半径の比なのでA:B=3:4
答え3:4
水槽の体積は(底面積)×(高さ)もしくは(1分間の量)×(時間)のどちらでも表せることに気づけることがポイントですね。
(3)条件から(高さ)A:B:C=9:6:4、
(半径)A:B:C=3:4:6だから(底面積)A:B:C=9:16:36
それぞれの水槽の実際の底面積の比はA:B:C=9:7:20
Bは(底面積)7×(高さ)6=42を14分でうめる。
Cは(底面積)20×(高さ)4=80をうめる時間を考える。ここで14分後から蛇口1つ分。さらに13分後の27分経過からは蛇口2つ分であることに注意する。(42を7分でうめることになる)
44をうめるにあたっては蛇口1つで13分、残りを蛇口2つでうめる。
蛇口1つで42×13/14=39、のこりは41。
7×41/42=6と5/6分=6分50秒。27分+6分50秒=33分50秒
答え33分50秒後
(3)はていねいに解かないと正しい答えになりません。試験では後回しにする問題だったかもしれませんが、(2)を解く時のポイントを踏まえて考える問題でした。