先日、一緒に熊本出張した直属の上司は算数や数学の雑学が好きです。
同じグループには女性が多く、仕事中の会話の中でたとえ話で素数とかを話題に出してもそれに対応できる人がいなかったそうで、話題に対応できる私が入ったことで女性陣からもある意味喜ばれています。
先日、熊本出張の時に
算数のどの分野が好き?
やっぱり図形問題ですね。
どうして?
図形問題は、パズルみたいで補助線でどう復元するかを見抜くところです。
と答えたところ、
これは次元が違う、本物だ
って言われました。
今回は創刊30周年を迎えた中学への算数の6月号からです。
中学への算数、創刊30周年
中学への算数は1994年に隔月の雑誌としてスタートしたそうで、今年で創刊30周年だそうです。
学生時代に「高校への数学」「大学への数学」を愛読していましたが、まさか「中学への算数」が発売されているとは息子の中学受験の伴走をするまで知りませんでした。
表紙のパズル問題は2006年からだそうです。
中学入試ではよく出題される「数の問題」の要素が強いのですが、いわゆる典型問題ではないので考えることで力がつきます。
中数オリンピック
中学への算数で学コンよりも難しいのが「中数オリンピック」です。
6月号が郵送されていたのでさっきパラパラってめくってみました。
今回は私の好きな図形問題からです。
コメントにあるように、考え方次第ですぐに答えの予想がつく問題です。
角度の条件しかないのにどうやって線分比を出せるのでしょうか?
図形問題の鉄則、見えない図形を探し出して復元する。
どう復元しましょうか?
使う考え方は参考書や塾で習うことしか使いません。
小6年生レベルかな?
表紙パズル
算数の基本が詰まった良問です。
反比例がテーマです。
難関校の入試問題に出しても良い、差がつく良問です。これを解けるなら力あると思っていいです。
何からどう手をつけたらいいのかに迷う問題です。
問題としては計算問題だから小4ぐらいからでも解ける問題です。
もし手あたり次第当てはめて考えるとしたら、8×8×8×8=4096通りを試すことになります。
そんなことはできないですよね。
「手のつけかた」さえわかればすぐに8通りに絞られます。
その「手のつけ方」をどう考えるかですね。
あとはその8通りの中から当てはまるものを計算して試すだけです。
例もルールの説明だけでなくしっかりヒントになっています。
ただしやみくもに当てはめて解けたのではあまり意味がなく、最短距離をどうやったらいけるかを考えることが力になります。
SEGのExtremeコース
SEGのExtremeコースの案内の広告を見つけました。
数学Extreme αコースは、基本的に月1回(原則日曜日)、1回の授業は5時間半(休憩時間を含む)の数学クラブのようなものです。
高校生の時の私は、「大学への数学」でSEGの広告を知り、東京に住んでいたら通いたいなあと思っていた塾でした。
実際に、主宰者の古川先生(大学への数学の執筆者)に手紙を出して返事をいただいたこともあるぐらいです。
タイルしきつめ問題
「タイルしきつめ問題」と呼ばれる数学的な背景を持った問題ですが、内容的には算数オリンピックレベルです。
「説明しなさい」という問いなので中1生向けにはうってつけです。
どう考えますか?
さいごに
「学コン」は難関校の入試問題に近い誘導形式の問題です。
「表紙パズル」や「中数オリンピック」の問題は、誘導なしで「思考力問題」で求められる力が試されます。
6月には算数オリンピックが開催されます。
算数オリンピックでは受験算数の問題とは少し出題形式が変わりますが、「数の問題」や「図形」「論理」の問題が中心になります。
ちょうどここで紹介した3題のような感じです。